うがた苑で「感染症対策・嘔吐物処理」の勉強会を開催!

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プログレス株式会社 様から講師をお迎えし、感染症の基本的な知識と嘔吐物処理のシミュレーションを行いました。

これからの時期に流行するノロウイルスなどによる感染症胃腸炎は感染力が高く、嘔吐物処理が不完全であれば取り残しが乾燥し浮遊することで空気中に広がり空気感染となり、感染が拡大します。

そのため、処理をする職員が嘔吐物処理の方法を把握し、誰もが同じような処理をできるようにしておくことが重要となります。

まずは、常備させておく嘔吐物処理キットを確認。

 

□ 次亜塩素酸ナトリウム (医療用泡ハイターなどの塩素系漂白剤)

□ プログレスウォーター

□ ゴミ袋 2枚以上

□ 使い捨てマスク、使い捨て手袋 2枚 (2重にはめる)

□ 使い捨てペーパータオル (キッチンペーパーなど)

□ 使い捨て袖付きエプロン

□ 使い捨てシューズカバー

□ 新聞紙数枚

嘔吐物の処理の対応は、3名体制で行います。

1人目は嘔吐した人をケアし、着替えや除菌などを終えたら看護師へ引き継ぎ、医務室へ移動させます。

2人目は他のご利用者を安全な場所へ誘導し、他の職員のフォローに入ります。

3人目は嘔吐物処理を行います。

処理を実践する前に、清掃すべき範囲を確認します。

感染性胃腸炎は飛沫感染や空気感染を起こすため、半径約2メートルを立ち入り禁止とし、清掃と消毒をする必要があります。

基本装備のエプロン・手袋・シューズカバー・マスクを着用後、講師の説明とともに順を追って嘔吐物の処理を行いました。

まずは汚染が広がらないよう、嘔吐物全体が十分隠れるくらいを外側からペーパーで覆います。

次にペーパーの上から次亜塩素酸ナトリウム(医療用泡ハイター)を振りかけて、空気中に飛散するのを防ぎます。

嘔吐物の回収は広げないよう外側から内側に向けて静かにかきとり、2枚に重ねた内側の袋の中へと入れます。

嘔吐物を除去したところで、外側の手袋とシューズカバーを外し、内側の袋に廃棄します。

手袋の外し方は汚染が広がらないよう手袋の袖口をつかみ、外側が内側へなるようにして外します。

内側のゴミ袋の中へプログレスウォーターを流し込み、しっかりと口を縛ります。

このあと汚染区域をプログレスウォーターで除菌し、ペーパーで拭き取り外側の袋に廃棄。

手袋・エプロンを外したあとマスクを外し、ペーパー同様、外側の袋に廃棄し、袋をしばります。

靴裏もプログレスウォーターで浸したペーパーを踏み除菌します。

その後手洗いをし、超音波加湿器でプログレスウォーターを噴霧し、空間除菌をしながら5分間の換気を行い、嘔吐物処理が完了となります。

嘔吐物処理後も安心するのではなく、予想以上の広範囲に広がっている可能性があるため、汚染された区域はしばらく立ち入り禁止にし、消毒を継続したり空気の換気を行ったりすることが重要です。

 

まだまだノロウイルスなどの感染性胃腸炎が流行している季節。

誰もが正しい処理方法で迅速に対応を行えるよう、努めてまいります!

プログレス株式会社様、ありがとうございました!