社会福祉法人 サン・ビジョン様から講師をお迎えし、「ノーリフティングポリシーについて〜過度な介護負担を軽減し、自立支援へ繋げる〜」をテーマに勉強会を開催。
恒心福祉会の各施設からたくさんの職員があらしま苑に集まりました。
ノーリフティングポリシーとは
押す・引く・持ち上げる・ねじる・運ぶを『過度な負担を伴う状態で』絶対に人力で行わないこと。
※1998年オーストラリア看護連盟ビクトリア州支部より出された方針
介護現場では介助されるご利用者さんが「きちんと持ち上げてくれるかな」「落とされないかな」「痛くないかな」と不安を抱くことがあり、職員も「うまく持ち上げられるだろうか」と不安を抱くことがあります。
また、介助は重労働であり、プロの介護者でも腰痛に悩まされるケースがあり、介助される側にも過度な負担がかかることがあります。
そんな時、ノーリフティングポリシーを導入していると「考え方」「コミュニケーション」「身体の動かし方」「福祉用具の活用」などを活用して最適な介護方法を導くことができ、介護する側される側ともに精神的・肉体的負担を軽減することが可能となります。
ノーリフティングポリシーを導入するメリット
■ご利用者さんへのサービス向上
過度な負担のある介助がなくなり、精神的・肉体的負担が軽減する。
日常生活の中で自分にできることは行っていただくので、体力や生活行為能力、精神などの向上・維持・緩やかな低下につながり、リハビリ効果が期待できます。
■ご家族へのサービス向上
過度な負担が少ない介助方法(ノーリフティング)を知ることで、ご利用者さん・ご家族の希望する場所で生活できる可能性、選択肢を増やすことにつながり、入居中の外出・外泊機会にもつながります。
■職員の労働環境改善
体を痛める過度な負担を伴う業務が改善される。
年齢・性別に関係なく働ける労働環境になる。
公休・有給・各種休暇の取得につながる。
ノーリフティングポリシーによるケアは導入してからが本当のスタート。
自立支援の考えを忘れずに、身体面・精神面などを考慮し、最適な方法を常に「検討」→「実践」→「見直し」することが必要となります。
社会福祉法人サン・ビジョン様、誠にありがとうございました。
恒心福祉会ではご利用者さん、職員ともに安心・安全で過ごせるよう、ノーリフティングポリシーに取り組み、ご利用者さんの自立支援に努めてまいります。